「連絡帳ってどんな内容を書けばいいの?」
「保育園の連絡帳に使えるテンプレートが知りたい!」
このように、保育園の連絡帳の書き方を知りたい保育士の方もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、保育園の連絡帳の書き方やポイントについてまとめています。
連絡帳の書き方について知りたい保育士や保育施設運営者の方は、ぜひ記事を参考にしてみてください。
保育園で連絡帳を記入する理由とは?
保育園では、保育士が忙しい合間を縫って毎日連絡帳を書きます。
普段は送迎時しか保育士とやり取りができない保護者にとって、連絡帳は貴重なコミュニケーションツールです。「返事が返ってくるからこそ、毎日書いていて楽しい!」という保護者も多いでしょう。
保育園で連絡帳を記入するのは、保護者とのコミュニケーションを普段から密に取ることで、子どもに関する情報を共有するためです。
保育士は保護者とのやり取りの中で子どもの性格や特徴を掴み、子どもに接する際のヒントにしていきます。また、体調や気がかりなことを保護者から教えてもらうことで、子どもの心身の健康管理に活かすことができるのです。
一方、保護者は連絡帳を通して保育園での様子を知り、子どもの現状や成長をおさえることができます。
このように連絡帳は保育士と保護者双方にメリットの大きいものですが、「連絡帳を書く」という作業は、実は保育士にとってかなり負担が大きいものです。というのも、「連絡帳を書く」ということには以下のような細かな作業が付随しています。
・連絡帳を書く
・おたよりを三つ折りにする
・連絡帳の今日の日付部分に挟み込む
しかも、これら連絡帳記入の一連作業は、そのためだけの時間が設けられているわけではありません。子どものお昼寝時間に行うのが一般的で、なかなか寝ない子を寝かしつけたり、5分おきに呼吸しているかどうかチェックしたりしながら進めなければいけません。
保育園で連絡帳を記入するポイント
保育園で連絡帳を記入する際には、誤字脱字に気を付け、丁寧な言葉遣いで書くよう心がけましょう。その上で、子どもの様子をできるだけ詳しく、なおかつ分かりやすく伝えるのがポイントです。また、保護者の心に寄り添った内容にするというのも重要です。
ここからは、保育園で連絡帳を記入する際のポイントについて具体的に解説していきます。連絡帳を書く時のポイントを知りたい保育士の方は、ぜひ以下の内容を参考にしてみてください。
5W1Hを意識して記入する
連絡帳の内容では、5W1Hを意識して記入するようにしましょう。5W1Hとは「だれが・いつ・どこで・なぜ・なにを・どうやって」といった、文章の6要素のことです。5W1Hを使って文章を組み立てることで、より具体的で分かりやすいエピソードにすることができます。
例えばお友達とのやり取りで精神的な成長が見られるシーンがあったとしたら、以下のように5W1Hを組み立てましょう。
・だれが=連絡帳の持ち主の子どもが
・いつ=お友達とおままごとをしている時
・どこで=園庭で
・なにを=参加したそうにしている年下の子を
・どうやって=みんなに呼び掛けて遊びに入れてあげた
以上の5W1Hを踏まえ、文章を以下のように構成します。
「今日は園庭でたっぷり遊びました。クラスのお友達とおままごとをしている時、△△組の子が入りたそうにこちらを見ていることに気づき、『○○ちゃんも入れてあげようよ!』とお友達に呼び掛けていました!□□ちゃんの成長を感じました。」
子どもたちの様子を記入する
子どもの保育園での様子を記入する際に、「今日は工作をしました」といった1文だけでは味気なく、子どもの様子も保護者に十分に伝わりません。
また、「今日はよく耳を触っていた」といった体調不良に繋がりそうな「気がかりな様子」があった場合、この1文だけで保育士が伝えたい意図(家でも継続して様子を見て、場合によっては耳鼻科を受診して欲しい)を保護者がくみ取ることは難しいでしょう。
そのため、連絡帳に子どもの様子を記入する際にはできるだけ詳しく書くようにしましょう。活動に関する報告の場合は、先にお伝えした5W1Hを活用して、子どもの様子や成長が感じられるようなエピソードを交えながら、文章を構成します。
そして、気になる様子を伝える場合にも、場面や様子について詳しく説明した上で「お家でも様子を見ていただいて、気になる点があれば耳鼻科に受診してください。」などと記入しましょう。
特に怪我や病気に関する記載は、内容を詳しくすることで「うちの子をしっかり見てくれているんだな」と、保護者からの信頼が厚くなるでしょう。
保護者の心に寄り添って記入する
連絡帳は、保護者にとって重要な心の拠り所でもあります。「ちょっと聞いて欲しい」エピソードや、場合によっては子育ての愚痴のような内容を保護者が書いてくる場合もあるでしょう。
連絡帳を記入する際には、保護者の心に寄り添って記入することを心がけましょう。批判めいた返信を書いたり、咎めるような意見を書いたりすることは求められていません。
家庭での様子の中で「困りごと」と書いてきた場合、貴重な情報をもらえたと受け止め、「園でも様子を見ながら、必要に応じて声掛けしていきますね。」と返信します。
「保育士が内容を受け止めて対応してくれている」ということが、保護者にとって大きな安心感になるのです。
また、保育士から子どもの気がかりな様子を保護者に伝える場合には、「○○ちゃんは行動が遅いです。」といったネガティブな書き方はせず、「○○ちゃんはゆっくりですが、最後まで丁寧に作業ができます。」とできるだけポジティブな書き方をしましょう。
保育園での連絡帳の書き方例
保育園での連絡帳の書き方は、子どもの年齢によって異なります。例えば0歳児の連絡帳では成長の様子を詳しく書き、1歳児では興味の幅が広がったことなどに焦点を当てて書くとよいでしょう。
また、怪我をした場合やお友達とのけんかなど、トラブルを伝える場合は連絡帳の書き方に注意が必要です。トラブルに関して詳細に伝えないと、保護者が保育園に対して不信感を抱くことがあるからです。
ここからは、保育園での連絡帳の書き方を、5つのケースに分けて詳しく解説していきます。
0歳児の場合
0歳児は成長が目覚ましく、保育園で「ハイハイができた」「つかまり立ちをした」など、「始めての瞬間」を迎えるケースも多いです。そのため、保護者は子どもの保育園での様子を詳しく知りたがっています。
普段から子どもの様子を注意深く観察し、成長に関する記述を多くして喜びを共有するとよいでしょう。
例文は以下の通りです。
「今日は、午前中お散歩に出かけました。○○くんはちょうちょやお花を指さして『あ!あ!』と何度も教えてくれました!公園から帰る時は公園に向かって『バイバイ』をしていて、とってもかわいかったです。」
また、0歳児は保育初日に大泣きすることが多く、保護者は送った後の様子をとても気にします。初日の連絡帳の内容は特に詳しく、どのように過ごしたか書くようにしましょう。
保育初日の連絡帳の例文は以下のようになります。
「担任の○○と申します。1年間どうぞよろしくお願いいたします。今日はお母さんと離れるのがちょっと寂しかったようで、朝は15分ほど泣いていました。その後、おままごとセットがあることに気づき、保育士と一緒に遊び始めました。野菜のおもちゃを入れたお皿を『どうぞ』してくれて、やり取り遊びを楽しむうちに笑顔になりました!まずは保育園に慣れ、楽しく通えるように見守っていきたいと思います。」
1歳児の場合
1歳児は0歳児に比べて遊びの幅が広がり、自己主張が増えてくる時期でもあります。子どもの興味の変遷や、小さな成長などについて詳しく書くことで、保護者は保育中の子どもの様子を具体的にイメージできるでしょう。
以下に例文を2つ載せておきます。
「今日の午前中は公園までお散歩に行きました。○○くんは最近虫に興味があるようで、ダンゴムシを触ろうとしたり、アリを見つけると嬉しそうに指さして教えてくれます。これからどんどん興味の幅が広がるのだろうと楽しみです。」
「今日は雨のため室内遊びでした。昼食前に『お片付けしようね』と声掛けすると、まだ遊びたかったのか『いやいや』と首を振って主張していました。そのほかにも『どうぞ』といったやり取りを交えた遊びが増えてきて、成長を感じます。これからお友達とのかかわり遊びも増えてきそうですね。」
また、保護者によっては子どもの発達スピードを気にする時期でもあります。成長について書く場合は他の子と比較する書き方はせず、子ども自身の成長に焦点を当て、ポジティブな内容を書くようにしましょう。
遊んでいる様子の場合
保育園で過ごす時間の中では、『遊び』の時間にその子の性格や成長が良くあらわれます。
遊んでいる様子を連絡帳に書く場合は、保護者がその場面をイメージできるよう、できるだけ詳細にわたって書いていきましょう。季節にちなんだ遊びなどを書くと、内容にメリハリが出ておすすめです。
例文は以下の通りです。
「車が大好きな○○くん。おもちゃの車を見つけるとすごい速さでハイハイして取りにいきます。一つ一つ大事そうに並べ、うっとりした表情で見つめている様子がとってもかわいいです!これからも○○くんが夢中になれる遊びを一緒に探していきたいと思っています。」
「今日は公園で『秋集め』をしました。○○ちゃんはお友達と夢中でどんぐり集めをしていました。途中、落ち葉を拾い上げたらダンゴムシがついていてびっくり!驚いて泣いてしまいましたが、『虫さんお家に帰してあげようね』と声掛けしながら外してあげると、泣き止んでじーっと見つめていました。その後『バイバイ』と手を振っていて、○○ちゃんのやさしさにジーンとしてしまいました。」
ただ遊んでいる様子を書くのではなく、遊びを通して見える成長や、保育士として感じたことをプラスしていきましょう。
怪我をしてしまった場合
保育園で子どもが怪我をしてしまった場合、怪我の大小にかかわらず状況やその場で行った応対について詳しく書くようにしましょう。
このようなケースでは、記載をより詳しくすることで保育園の「誠実さ」が伝わります。そして、保護者は安心感を得ることができるからです。
例文は以下のようになります。
「今日午前中に外遊びを行った際に、園庭で転び膝をすりむいてしまいました。すぐに傷口を洗い、消毒を行った上で絆創膏を貼っています。私たちの配慮が足りず、痛い思いをさせてしまって申し訳ございませんでした。今後このようなことがないよう、一層注意して見守っていきたいと考えています。なにか変わった様子がありましたら、いつでもご連絡お待ちしています。」
「室内遊びの最中にお友達とおもちゃの取り合いになり、右肩にかみつきがありました。すぐに氷で冷やしましたが、まだ赤くなっています。私どもの配慮不足でこのような事態となり、大変申し訳ございません。今後このようなことがないよう、気を引き締めて一層注意深く子どもたちを見守っていきたいと考えています。変わったご様子があれば、いつでもご連絡ください。」
お友達とけんかをしてしまった場合
「お友達とのけんか」は重要な学びの場です。けんかになった場合はけんかの様子だけを書くのではなく、けんかを通して子どもに見られた変化や成長を書くとよいでしょう。
ポジティブな語り口でけんかのエピソードを書くことで、保護者は保育士が「見守ってくれている」と安心することができます。
以下に例文を2つ載せておきます。
「最近はお友達とおままごとをする場面が多く見られます。今日は朝からおままごとの配役をめぐり、ケンカになりました。保育士が間に入って双方の言い分を聞いたところ、2人とも『お母さんになりたい!』とのこと。順番に「お母さん役」をしたらどうかと提案すると、○○ちゃんが『やっぱりお姉さんと妹ってことにしようよ!』と素敵な提案をしてくれて、お互い納得することができました。」
「いつも一緒に電車のおもちゃで遊んでいるお友達と、今日はおもちゃの取り合いになってしまいました。お互い泣いて主張していましたが、間に保育士が入って言い分を聞くとすぐに落ち着き、『ごめんね!』と仲直りをすることができました。自分の気持ちを話して切り替えができるようになったんだと、成長を感じました。」
保育園の連絡帳でNGな書き方とは?
保育園の連絡帳は、保護者と保育士の貴重な情報共有ツールです。保育士が思っているよりも、連絡帳の内容で保護者は一喜一憂してしまいます。
そのため、保育園の連絡帳を書く際には、「ダメ出し」のような内容にならないよう気を付けましょう。
具体的にいうと、「今日○○ちゃんは1日グズグズでした」「聞き分けが悪く、なかなか片付けをすることができません」といった、批判めいた内容はNGです。これだけでは、保護者は子どもを批判されているように感じるだけで、事態の改善に繋がりません。
保育園での「困りごと」について書く場合には、保育士が「どのような対応をしているのか」「今後のどのような働きかけをしていこうと思っているか」まで、セットで書くようにしましょう。
また、保護者は子どもの発達に関してナイーブになってしまいがちです。他の子と比べるような表現は、できるだけ避けるようにしましょう。成長に関して書く場合は、その子本人の成長に焦点を当てて書くことを心がけます。
連絡帳アプリを使うと、連絡帳とクラス日誌と指導計画表の記入が1回で終わる
そこでおすすめしたいのが、連絡帳アプリ CCS HOMEです。
連絡帳アプリ CCS HOMEを使えば、連絡帳とクラス日誌と指導計画表への記入が1回で終わるので、忙しい時間帯の業務を1つ減らすことができます。
他にも、連絡帳をアプリ CCS HOMEにすると、様々なメリットがあります。
字が読みやすい
もちろん字が綺麗に書けるに越したことはないですが、綺麗な字を丁寧に書こうとすると、緊張もするし時間がかかってしまいます。アプリであれば素早く綺麗なフォントで入力が可能なので、クセ字を誰かに注意されるようなこともありません。
保護者の立場からしても、正直なところ、すごく綺麗な字以外は、画面のフォントの文字の方が読みやすかったりします。
先生が腱鞘炎になるリスクが少ない
子どもの抱っこや手書きのしすぎで腱鞘炎になってしまう保育園の先生は少なくありません。子どもの抱っこを控えるのは業務上難しいところがあると思うのですが、手書きの書き物をアプリ入力に変えることで、手書きによる腕への負担は減らすことができます。
保護者に情報を伝えるスピードが早い
園児の体調が悪いと分かった時点で連絡をすることで、お仕事中の保護者も保育園からの一報をすぐに確認することができるので、保護者もお迎えの準備を早い段階で行えます。
さらに、例えば、ある保護者が8:00に「発熱・嘔吐の症状があるので保育園をお休みします」という内容をアプリで入力して保育園へ送信したとします。連絡を受けた保育園では園児全員の出欠状況も把握しながら、場合によってはその数分後に「発熱・嘔吐症状で、保育園を欠席する園児が多くなっています。」というメッセージを全保護者へアプリで届けることもできます。
今どんな病気が保育園で流行しているか、休んだ当日にお医者さんに伝えることも可能
このスピード感だと、9:00に診察開始の小児科を受診した時に、「保育園からは、発熱・嘔吐で欠席する園児が多いという連絡を受けています」という情報もお医者さんに伝えることもできます。
紙の連絡帳だと、保育園を欠席した場合、保育園からの情報はすぐには入りません。スムーズな情報伝達ができるのが、アプリを使う大きなメリットだと言えるのではないでしょうか。
「忙しくて当たり前」を疑ってみる
今まで当たり前に手書きで書いていた連絡帳も、アプリに切り替えることで、業務負担が軽くなるかもしれません。
子どものお昼寝の時間は、保育園の先生が忙しくて当たり前」っていうの、ちょっと疑ってみませんか?忙しくてしんどいのに慣れるのではなくて、便利なアプリを使って、ぜひ余裕を持って子どもたちに向き合ってみてはいかがでしょうか。
連絡帳とクラス日誌と指導計画表の記入が1回で終わる連絡帳アプリについてはコチラ。