保育園経営に使える「補助金」とはどんなもの?

補助金とは、国や地方自治体が事業者や個人事業主に対してお金を支給する制度のことです。補助金と似た言葉に「助成金」があり、いずれも返済義務を伴わない制度ですが、両者には以下のような違いがあります。

補助金助成金
国が事業や創業、国策推進のために実施厚生労働省が人材育成や雇用増加のために実施
予算があり、申請しても受けられない可能性がある支給条件を満たせば、ほぼ受給できる
申請業務は行政書士、社労士ができる申請業務は社労士ができる

補助金は助成金より支給金額が大きいケースが多いですが、審査が厳しく、募集期間も短いため、確実に採択されるわけではありません。

反対に助成金は支給金額が少ないものが多いですが、募集要件を満たせばほぼ支給されるというメリットがあります。

今回は補助金、助成金に問わず、国や地方団体から交付されるお金のうち、保育園経営に活用できるものをまとめてご紹介します。

保育所運営に利用したい補助金・助成金

保育所の運営で申請できる補助金・助成金を4つご紹介します。それぞれの概要と金額について詳しく見ていきましょう。

※「令和3年度 保育関係予算概算要求の概要」や令和2年度の実績をもとに記載しています。

保育所等におけるICT化推進補助金

「保育所等におけるICT化推進補助金」は、保育の周辺業務に関わるICTシステムの導入費の一部を補助する制度です。

保育ICTシステムの導入費や回線工事費、電子デバイスの購入費をはじめ、外国人の保護者とスムーズにやりとりするための翻訳機の購入費などの一部が支払われます。

<一施設あたりの補助基準額>

  • 業務のICT化等を行うためのシステム導入:100万円
  • 翻訳機等の購入:15万円

保育環境改善等事業

「保育環境改善等事業」では、障がい児の受け入れや、病児保育事業の実施に必要な設備を整える費用の一部が助成されます。

睡眠中の事故防止対策に必要な機器購入費の補助を受けることができ、うつぶせ寝を検知する午睡センサーも対象です。

<一施設あたりの補助基準額>
50万円以内

防犯・安全対策強化加算

企業主導型保育事業の助成金には「基本助成金」と「加算金」がありますが、10種類ある加算金のひとつが「防犯・安全対策強化加算」です。

午睡センサーや防犯カメラを設置するなど、午睡中の事故防止や防犯対策を行ったときに加算されます。

<加算金額の上限>
20万円/年度 ※大企業は10万円/年度

運営支援システム導入加算

もうひとつの加算金「運営支援システム導入加算」では、保育支援システムの導入費に対して加算されます。

保育計画の記録機能、園児の登降園管理機能、連絡帳機能の3つすべてを有するシステムのみが対象になるため、一度システム会社に対象かどうか確認することがおすすめです。

 

<加算金額の上限>
100万円 ※加算は一度のみ

IT導入補助金

IT導入補助金は、業務の効率化や課題の解決を目的としたITツールの導入費用を一部補助するものです。

園児の登降園管理、請求計算、連絡帳や保育計画策定の作成、保護者とのコミュニケーション機能、園児情報の管理など、幅広い用途に使えるのが特徴。ただし、交付決定前に契約、発注、支払いを行った場合は対象外となるため注意が必要です。

また、交付申請にはIT導入支援事業者との連携が必要になるため、事前にシステム会社と進め方を相談しましょう。

<一施設あたりの上限額>
450万円 ※2021年通常枠の場合

申請・利用時に注意したい3つのポイント

保育園運営に関わる補助金や助成金の申請は、ほとんどのもので事前準備が必要になります。検討段階や申請する際に注意すべき3つのポイントを解説します。

公募期間が短い

厚生労働省が管轄する助成金は年間を通じて申請可能なものが多いですが、補助金は公募期間が短いことで知られています。

補助金の公募期間は1カ月程度と、かなり短いので、あらかじめ補助金の詳細を調べ、事業計画書など提出書類の準備をしておきましょう。

また、補助金は審査が厳しく、抽選制となるケースも珍しくありません。より良い提案を心がけ、かつ落選する可能性も念頭におくことが大切です。

ほとんどの補助金は後払い制

保育事業にかかわらず、厚生労働省の支給する補助金は後払い制が基本です。申請する事業が整備され、支払いが済んでからの支給となるため、準備費用は全額分必要になります。

また、補助金は補助率によって支給金額が左右されます。たとえば、補助限度額が300万円・補助率が1/2の補助金では、申請を300万円でしていても実際に支払った費用が500万円の場合、250万円しか支給されません。

補助金はあくまでサポートと捉えて、頼りすぎずに準備を整えましょう。

事業終了後の事務処理も丁寧に

補助金も助成金も事業が整備された後に報告書や支払証憑類の提出が必要です。提出期限の遅れや書類不備、不正があった場合は、補助金や助成金が支払われない可能性もあります。

さらに事業整備後に関係各所の職員が現地視察をすることもあるので、提出書類の内容やかかった経費などは正確に丁寧なものを作成しましょう。

CHaiLDのChild Care Systemは補助金制度を活用できる

保育園ICT関連サービスを行う株式会社CHaiLD のChild Care Systemシリーズは、補助金対象となる機能を多数搭載しており、実績も豊富です。

保育周辺の事務作業をIT化し、運営に必要な書類作成やシフト管理などの事務作業が容易になる「Child Care System」、午睡チェックセンサーの「CCS SENSOR」など、保育業務の効率化はもちろん、システム導入費が保育関連補助金や加算などの対象となっています。

さらに、CHaiLDのChild Care Systemは、直営保育園から得た6000人の子どもの発達データをAIで分析してシステムに反映しているため、新卒の保育士でも保育のプロとして最適な対応ができるようサポートしてくれます。

保育現場は人手不足に新型コロナウィルスの感染防止対策も加わり、さらに多忙を極めています。ICTシステムの活用はこれからの保育の主流となっていくことでしょう。

あらゆる環境の見直しが求められ補助金が充実しているこの機会に、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。

まとめ

保育園運営には多くのコストがかかりますが、保育士不足解消や保育の質の向上にむけ、国や地方自治体では様々な補助金や助成金制度を用意しています。特に、業務を効率化し安全性も高める保育ICT化導入に対する制度が充実しつつあります。

保育所等におけるICT化推進補助金や運営支援システム導入加算、IT導入補助金など数百万円給付される制度もあるのでぜひ活用しましょう。ただし、補助金は公募期間が短く審査も厳しい、給付は後払い、支払われない可能性もあるなど、いくつか注意も必要です。

補助金や助成金の仕組みや内容は事前にしっかり把握して進めることが大切です。実績のあるICTシステム会社に相談しながら確実に進めましょう。