保育園とはどんな場所?

保育園は、子どもたちの健やかな育ちを支える役割を担っているとともに、保護者に代わって子育てを支えてくれる施設です。また保育園に子どもを預けていない方でも、子育ての相談ができる場所でもあります。

 

子どもたちの育ちを支えるために、国の法律などによって保育園には、職員や食事、施設整備、保健衛生などが細かく決められているのです。入園の対象となるのは、0歳から5歳の子どもです。

認可保育園・認可外保育施設の違いとは?

子どもの健全な育ちを支えるために、国の法律によって保育園には必要な基準が定められています。またこれらの条件に加え、都道府県知事の許可を受けている施設を許可保育園と呼ばれます。

 

一方で許可外保育施設は、都道府県知事の許可を受けていない状態で保育を行っている施設のことです。しかし市町村への届出は義務づけられています。許可外保育施設は、2019年時点で全国に19,078か所ほどあります。

 

保育園は何歳から何歳までが対象?

保育園で受け入れてもらえる対象年齢は、0歳から5歳の小学校に入学するまでの子どもです。入園する年齢は何歳からでも構いませんが、年齢によって入園の競争率が異なるため注意しましょう。

 

0歳児を預ける場合は、生後57日以上(生後2ヶ月)経過していなければなりません。また0歳児の場合、月齢によっては預かってもらうことができない場合もあります。

保育園が無料になるのは何歳から?

2022年現在では、10月から保育園を利用する3歳から5歳児の子ども、もしくは住民税非課税世帯であれば0歳から2歳児の子どもは、利用料が無料になります。これは幼稚園でも認定こども園でも同様です。

 

許可外保育施設の場合は、対象となるためには住んでいる市町村から保育の必要性があるか認定を受ける必要があります。認められた場合に限り、3歳から5歳児までは月額3.7万円まで、0歳から2歳児までの住民税非課税世帯は月額4.2万円まで無料になります。

何歳から対象になるかを押さえておきましょう。

 

保育園に通う子どもは何歳が多い?

保育園に通う子どもは、2018年時点だと、3歳と4歳が42.6万人と一番多いです。ただし、2歳と5歳もあまり差はありません。2歳が41.5万人で、5歳が41.4万人です。

 

一方で保育園に通う子どもが少ないのが0歳児で12.9万人です。その差は約30万人近くとなります。

 

保育園に入りやすい時期【年齢別】

保育園には、あらかじめ定員が決まっているため、受け入れ人数には制限があります。また子どもの年齢によって、保育園に入りやすいかどうかも変わるのです。

 

ここでは子どもの年齢別にメリットやデメリット、入園倍率などを紹介します。何歳から入るのがいいか参考にしてください。

0歳児

一般的に保育園に入りやすいタイミングは、0歳の4月だと言われています。0歳児の入園希望は、競争率が他の年齢よりも低いため、入園しやすくなっているのです。また初めから0歳児のクラスの定員が決まっていますが、定員分の空きがあるのも入りやすい理由です。

 

さらに0歳児のときには、保育園自体を利用しようと考えている保護者が少ない傾向にあります。理由としては、生まれてからすぐの期間は自分のそばで成長を見守りたいという意見が多いです。

 

出産と同時に育児休暇を取得する方も多いため、生まれてすぐに保育園を利用するのではなく、育児休暇を経てから保育園に預けようと考える方がいらっしゃいます。加えて0歳児の場合、待機児童数も全体の8.5%と低い値になっています。

 

 

1歳児

子どもが1歳になってからの入園の場合、保護者が育児休暇を終えて仕事に復帰するタイミングの方が多いためにどうしても競争率が高くなってしまいます。施設によっては、0歳から進級する子もいるため、枠が限られてしまうのです。

 

そのため厚生労働省が発表した「保育所関連状況取りまとめ(令和4年度)」によると、0歳から2歳児の入園できない待機児童数が、全体の87.5%にもなっています。1歳から入園させる場合は、保育園を複数検討するのが良いでしょう。

 

また1歳や2歳の子どもは、イヤイヤ期と言われるように母親と離れたくないという思いが強くなる時期でもあります。送迎する際には、ぐずってしまったり、園生活に慣れるまでに時間がかかる可能性もあるかもしれません。

 

 

2歳児

2歳児の子どもも競争率は高くなっています。保護者も仕事に復帰する方が多く日中の保育の時間を思うようには取れないことが多いです。そのため同じような境遇の方が増えるため、保育園の入園しやすさにも影響します。

 

この時期の保育園に預けるメリットは、やはり忙しい時間帯の保育をしてもらえることにつきるでしょう。現在では共働き世帯も増えている影響で、面倒を見切れないことが多々あります。

 

一方で1歳や2歳の時期は、自我が強くなる事で子どもがイヤイヤ期に入りやすいです。イヤイヤ期に入ると、保護者と離れたくないことから、送迎時に泣いてしまう子が増えてきます。また善悪の区別がつかずに、友達同士でのトラブルにもなりやすいです。
 

3歳児以降

3歳児以上になると保育園の環境に慣れるまでの時間が短くなりやすく、スムーズに保育園での生活を送れる子どもが多い傾向にあります。また善いことと悪いことの区別がつくような時期になるため、友達とのコミュニケーションも取りやすい時期に入ります。

 

一方、3歳以上で預ける際のデメリットは、進級した子どもたち同士がある程度仲が良いと、最初のうちはその中に入っていきにくさを感じてしまうこともあるようです。環境が合わないと感じると一人だと疎外感を感じる場合もあるかもしれません。

 

入園のさせやすさは、1、2歳児と比べると定員数が増えることで、倍率も低くなる傾向にあります。自主性が出てくることで、先生の負担も減ってくることが要因です。

保育園入園までの流れ

保育園に入園するまでは大きく5つの手順に分かれます。

 

まず1つ目は相談です。自分の居住地域の市区町村役場に行き、保育施設などについて説明を受けたり、どの保育園に行きたいかを考えたりしましょう。

 

2つ目は施設を見学しに行きましょう。行きたい保育園が決まったら、施設に連絡を取り、施設見学を申し込み、足を運んでみます。

 

3つ目は入園の申し込みを行います。入園に必要な書類をそろえ、市区町村役場などに提出しましょう。

 

4つ目は入園資格審査と選考です。入園の申し込みがあった自治体は、入園資格の基準を確認し、保育が必要かの判断を行います。

 

5つ目は結果通知です。ここで承諾の場合は、面談や健康診断を経て入園です。承諾されなかった場合は、2次選考や違う保育園の検討をしましょう。

 

大まかな流れをあらかじめ把握しておきましょう。

保育園の入園を検討する際のポイント

保育園入園のための時期を「保活」というように、この時期にはやることがたくさんあって大変さが増します。その大変さは、何歳から入園するかによっても変わります。

 

そこで入園を検討する際に、押さえておくと良いポイントについて解説します。

早めにスケジュールを確認する

保活をするには、早め早めにスケジュールや入園手続きの時期を確認しましょう。特に認可園については、見学する時期や申し込みの時期が明確に決定している施設が多いです。

 

そのため子どもが生まれてすぐに保育園を利用したい場合については、出産前から情報を集めておく必要があります。そのため早い時期から今後のスケジュールを検討しておきましょう。

子どもの反応を確認する

保育園に入園させようと思っていても、子どもの反応も見ておくことが大事です。生まれたばかりより3歳ごろから徐々に自主性が出てきます。

 

その際に保育園の入学を説明すると、子どもが極端に嫌がる場合などもあるでしょう。入園するのは子ども本人になるため、きちんと気持ちを理解してあげることも大切です。

専業主婦でも保育園を利用できる?

結論から述べると、専業主婦でも利用条件を満たす場合には保育園の利用は可能です。児童福祉法第39条によると、「保育園の目的は保育に欠ける幼児を保育すること」とされているからです。

 

理由として「出産前後で世話をする人がいない」や「保護者が共働き」などがあります。

 

もし特別な理由が無い場合には、一時保育であれば利用できます。一時保育とは、1日のうち数時間や短時間だけ子どもを預けることです。一時保育には、種類がいくつかあり、非定型保育や緊急保育、リフレッシュ保育などがあります。

 

どちらの場合であっても、保育園の利用を考えていれば、一度市区町村役場に話を聞き、受け入れてもらえる施設がないかどうかを確認してみるのも1つの手です。施設によって条件の厳しさが変わる場合があります。

 

まとめ

 

保育園は、保護者に代わって子どもたちの保育をしてくれる場所であり、0歳から5歳児までの小学校に入るまでの年齢が対象です。

 

入園のしやすい年齢は、0歳の競争率の低いタイミングや、3歳以上になってある程度自主性が出てきたころが比較的入りやすいです。3歳以上になると、定員数の枠組みが拡大する影響があるからです。

 

このように保育園への入学を考えている方は、入りやすいタイミングを見極め、なるべく早めのうちから行動するようにしましょう。