元看護師の園長先生が保育園を立ち上げた理由とは?

訪問看護をしていくなかで描いていた夢

ひかりテラス保育園は0~2歳の園児19名が在籍している小規模認可保育園です。園長の有賀さんは看護師の資格を持ち、ひかりテラス保育園を開園する前は「患者さんに合った看護がしたい」と高齢者を中心とした訪問看護をしていました。

 

「私が接してきた患者さんはご高齢の方がほとんどで、最期を看取ることもありました。そのなかで、AIAIグループ株式会社の貞松成社長が著した『介護と保育で日本を変える 世代間交流施設「かいほの家」のつくりかた』を読み、高齢者と子どもが交流できるような場所、大きな家族として過ごせる場所を作りたいと思っていました。」

 

“孤育て”の苦しさを経て、夢への第一歩を踏み出す

そんな夢を持っていた有賀さんが保育園を作ろうと決意したのは、娘さんを出産した6年前です。

 

「こんなにも子育てが大変なものだとは出産するまで思っていませんでした。ワンオペ育児で子どもに優しく接したいのに怒ってしまうし、自分の子どもの頃と比較してなぜこんなに甘えるのだろうと戸惑うこともありました。子どもにしてあげたいことはたくさんあるのに出来なくてつらい。そんな“孤育て”の辛さを実感し、一人で子育てするのではなくもっとみんなで子育てする社会にしたいという気持ちがますます強くなりました。世代間交流できる場所も作りたいと思いながらも、どうしていいのか分からない。そこで、まだ1歳にもなっていない我が子をおんぶして、商工会議所に行きました。その後、創業セミナーを受講したり、沢山の方からアドバイスを受けました。その結果、安定した経営をしていくなら、まずは保育園を建てようと決意しました。アットホームな保育園がいいという思いから、小規模認可保育園を建てたいと、市のこども課へ行きました。」

 

当時、待機児童問題を背景に国が民間の保育園の開所を後押ししていたこともあり、看護師仲間で共同経営者の竹内さんやこども課の人など色々な方々の力を頂いたと語ります。

 

子育てに奮闘しながら夢に向けた第一歩である保育園の開園準備をすすめているなかで保育ICTと出会います。

 

保育士経験もない、パソコンも苦手。だから保育ICTがあって良かった

保育ICTシステム導入のきっかけ

開園の準備を進めるなかで、保育ICTシステムを導入したきっかけについて伺うと、
Child Care Systemを導入したきっかけは、もともと、貞松さんの本を読んでいたというのもあり、営業さんの話を聞いてみることにしたんです。必要な機能が網羅されていることと保育園を運営している会社が作ったシステムということでChild Care SystemCCS SENSORの導入を決めました。」と言います。

 

保育ICTシステムを導入したことで余裕が持てた

様々ある保育ICTシステムのなかでも保育園の運営をしている会社が開発しているという点に安心し、Child Care System導入を決めた有賀さんですが、元々“パソコンは苦手”と言います。

 

「何もないところから、フォーマットを作るのも大変ですよね(笑)パソコンが苦手なので、フォーマットを作るだけで時間がかかりすぎてしまうじゃないですか。Child Care Systemは保育計画が充実しているところがとてもよかったです。開園前にひととおり作ってみようと職員と話しました。これが功を奏して、開園してすぐは意外にスムーズに運営できていましたね。全体的な計画から月案、週案と落とし込んで作れるし、見通しを立てていたことで、計画からズレたとしても軌道修正しやすかったです。」と当時を振り返ります。

 

手書き作業を減らして、その時間を子どもたちに向けたい

導入後のChild Care Systemについての感想を伺うと、
「職員からは全体的な計画が立てやすいと好評でしたが、私が特に気に入っているのは、CCS SENSORです。午睡中に手書きで記録をつけなくていいし、マットタイプより小さくで場所を取らないところがいいです!こういった手書き作業をなるべく減らして、その分、子どもたちに目を向けていきたいですね」といいます。

 

こうして、たくさんの人の支援と保育ICTシステムの力を借りて、開園した“ひかりテラス保育園”ですが、ある課題が浮き彫りになってきます。その課題とは…?第2回に続きます。