【最初から読む】収集したデータを徹底分析!子ども研究室のミッションとは…第1回目のインタビュー記事はこちらから。

直営の保育園からデータを集められることが大きな武器に

Q:保育に関するデータ分析において、御社の強みは何ですか?

株式会社CHaiLDの強みは、保育園を運営している組織のグループの一員であるということです。連繋できる保育園があることで、データは毎日のように蓄積されていきます。それらの保育園に勤務している保育士さんが記録している子どものデータを、取り扱うことが許容されているのです。当然、生きたデータを数多く集められるのですから、信頼性の高いデータ分析が可能となります。

保育現場の業務効率化のためのシステムを提供するサービスはありますが、高いレベルで保育に関するデータを分析するサービスを提供できる会社が、それほどあるとは思えません。継続して高いレベルの研究ができることは、株式会社CHaiLDの大きな強みかもしれませんね。

Q:データ分析をすることで、今後目指しているものは何ですか?

今後、どれだけ技術が発展していっても保育士や教師がロボットに代替されることはないと考えています。保育士が子どもたちと触れ合っている時に、どのような意思決定プロセスが行われているのかということについては、十分に解明されたというのはほど遠いでしょう。さらに、最新の研究からも人間の判断が意識下ではないところで行われていることもわかってきました。

ベテランの保育士が、子どもたちのどのような情報を手に入れて、どのような判断をしているのかということが、データから少しでも分かるようになり、言語化できるようになれば、経験の浅い保育士さんにとっても、重要なインサイトになるだろうと思います。

データ分析を通して、現場の保育士をサポートしていきたい

Q:保育という分野でデータ分析をすることに抵抗感を持っている人も多いのではないですか?

たしかに、保育という現場において過度なデータ利用に対してネガティブな感情を持っている保育士さんもいらっしゃると思います。

特に、経験豊富な保育士さんにしかわからない子ども達の微妙な変化もあるでしょう。経験に裏打ちされた保育士さんの判断には、現状のデータ分析で到達できないような領域もあると思います。

我々の行っているデータ分析は、あくまでの保育士さんたちの業務をサポートすることが目的です。分析した結果を提供することで、保育士さんの判断を後押ししたりすることができるかもしれません。最終的な判断をするのは現場の保育士さんですので、今後はその点をうまく伝えていきたいと考えています。

【続きを読む】第5回 データを活用することで「個別最適化された保育」を実現したい

石塚 康志 いしづか やすし

東京大学経済学部卒。経済産業省入省後、各部署を担当の後、経済分析部門を比較的長期にわたって担当。その経験を活かし、保育現場で生まれるデータから、子どもの発達理解や保育士のスキルアップにつながる、新たなインサイトを生むべく、分析手法を開発中。

ライター:小町 ヒロキ

早稲田大学政治経済学部を卒業後、大手損害保険会社で5年間営業職として勤務。退社後、金融機関での勤務経験を生かし、Webライターとして独立。
現在は、複数のメディアにて取材ライターとして活動中。

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