エビデンスに基づいたシステムの開発を目指す

Q:現在、担当されている主な業務を教えてください。

私のミッションは、CCS(チャイルドケアシステム)などで入手した保育に関するデータを分析して、保育業界や保育士にとって役に立つ情報を生み出すということです。私自身の業務としてはシステムの開発に直接携わるということではなく、システムの開発に生かせるような情報を生み出すことを目指して業務を行っています。

Q:子ども理解研究室とは、どのようなことをやっているのですか?

私が室長を務めている子ども理解研究室は、実際に商品やサービスそのものを作っているのではありません。弊社が提供する商品やサービスの背景にあるロジックを、収集・蓄積したデータから作り出すということをメインでやっています。

データを集めるだけでは、あまり大きな意味はありません。集めたデータを分析することで、データの活用ができるのです。データの中に隠されているメッセージを抽出することが、私に課されているミッションだと考えています。

弊社には、700万件を超える子どものデータを持っています。それらのデータを分析することで、エビデンスに基づいた商品開発やシステム開発につなげています。

午睡センサーに体温計の機能を搭載することで、より質の高い体調管理が可能に

Q:具体的にはどのような研究をしているのですか?

具体的なサービスになっている事例でお話しすると、保育園内で使用する午睡センサーを例にあげるとイメージしてもらいやすいかもしれません。

午睡センサーとは、保育園で子どもたちがお昼寝をするときにオムツに取り付けるセンサーのことです。通常の午睡センサーは基本的に姿勢を検知するために使われていますが、弊社の午睡センサーには表皮温度を測る機能を搭載しています。

我々は体温の推移データと園児の出欠の記録を収集し、分析をおこないました。さまざまなデータを集めて分析することで、保育園を休んだ園児は、前日に通常とは違う体温の推移していることがわかったのです。

私の仕事は、数多くのデータから物語やメッセージを読み取るということです。データを足したり引いたり割ったりかけたりすると、何か重要な情報がわかる可能性があります。常に試行錯誤しながら日々の業務を行っています。

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石塚 康志 いしづか やすし

東京大学経済学部卒。経済産業省入省後、各部署を担当の後、経済分析部門を比較的長期にわたって担当。その経験を活かし、保育現場で生まれるデータから、子どもの発達理解や保育士のスキルアップにつながる、新たなインサイトを生むべく、分析手法を開発中。

ライター:小町 ヒロキ

早稲田大学政治経済学部を卒業後、大手損害保険会社で5年間営業職として勤務。退社後、金融機関での勤務経験を生かし、Webライターとして独立。
現在は、複数のメディアにて取材ライターとして活動中。

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